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文字通りの掃き溜め。覚書とも、下書きとも。
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web 拍手のログです。
そのうちちゃんとログページを作ろうと思いますが、それまではこちらで。

ファンタジー風味なので、そういうのがお嫌いな方はスルーしてください。
続き物っぽく三つ書いて、それをランダム表示でした。


「だああっ! いいっ加減にしてくれよっ!!」
 バタバタと、まさにその擬音が似合う勢いで、木々が薙ぎ倒されていく。上空からそのさまを冷静に見やるものがあれば、あるいはもったいないと感じたかもしれない。
「だーかーらー、悪かったってば!」
 視点を地表に移せば、そのドタバタ劇には、二組の役者がいることが伺える。片方は、今もまさに木々を打ち倒して進む、巨大なドラゴン。薄暗い森の中でも、梢から零れ落ちる陽光によって照らし出されたうろこは艶々と光り輝いている。そして、その前方で必死に走っている小さな、ドラゴンに較べれば、本当にちっぽけで仕方のない人影がみっつ。
 人影の中でも、ひときわ小さな青い髪が声を上げた。ちらと背中に視線を流し、言っても聞く耳など持ってくれないだろうドラゴンに向かい、器用に両手を合わせたりしている。
「悪かったですまされたら、追いかけられたりしないだろ!」
 返答代わりとばかりに吹きかけられたブレス――熱を孕んだドラゴンの息吹をかろうじてかわしながら青い髪に併走していた赤い髪が怒鳴り返し、振り向きざまにぎょっと目を見開く。
「もっと急いで!!」
「……わ、わかって、るっ、けど!」
 赤と青からわずかに遅れて、金の髪が青息吐息で走っていた。呼びかけに何とか応じながらも、あがりきった息と蒼白な顔色から、もはやその限界が近いことは明らかだ。
 そもそも、剣士としての修練を積んでいる赤と青と違い、金色は術士である。旅慣れた身としてそれなりの体力は持っていたが、モンスターだらけの森を一日さまよったその仕上げとして、ドラゴンとの追いかけっこは厳しすぎるのだろう。眉根を寄せ、足運びを少しだけ速めたのも束の間。樹の根か石か、とにかく何かにけつまずき、そのままぐらりと倒れこむ。
「ジェイくんっ!?」
「バカッ!!」
 それぞれの呼びかけは、同時に障壁を張るための詠唱とドラゴンへ向けられた剣の切っ先にこめられる。しかし、そんな彼らを走っていた方向へと突き飛ばしながら駆け抜ける衝撃があった。
「エボリューション!?」
 押されるまま足を運びながら、上空へ視線を向け、衝撃の正体を呼んだのは赤。
『マスターは限界だ。我は先に森を抜ける』
 彼らを追うドラゴンとはまた種を異にする紫竜が、背に金色を負い、上空をぐるりと旋回してからあっという間に見えなくなる。
「あーっ! ずりーぞ! おれらも乗せてくれたっていいだろっ!!」
「ぐたぐた言う間に走れ! もうすぐアイツのテリトリーを抜けるはずだから!!」
 地団駄を踏む勢いでもはや見えなくなった影に文句を叫ぶ青に、赤は先行しながら怒声を浴びせかけた。



***

続き物っぽいの第一弾でした。
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