慟哭

連日投稿は適わなかったけど、第二段、行きます。
今日はレツゴキャラです。
名前は出してないけれど。
わかりにくいし一人称違うし、でもこういうの大好き！
自己満上等もいいとこですが、それでもよろしければ。

　願うことだけがやめられない。
　祈ることだけがやめられない。

　あなたは何を思って、私に手を伸ばしたのですか。
　問うことは禁じられてはいないけれど、いつしか恐れに呑みこまれ、暗黙のうちに禁句となっていた素朴な疑問。
　あなたは何を思って、私に手を伸ばしたのですか。
　哀れみですか。
　同情ですか。
　気まぐれですか。
　欲求ですか。
　それともそれは、あの人に対する罪悪感とか、そういう類のものですか。
　問いたいけれども音にならなくて、紡ぎたいけれども言葉にならなくて、そしてすべては吐息へと溶ける。

　ああ、それでも。
　願うことさえもやめられない。
　祈ることさえもやめられない。

　どうか、あのときのあなたが、私を通してあの人ではなく、私自身を見ていてくれたなら、と。

――知りながらも知りながらも、祈り、願い、焦がれる。